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2018
08.10

【投資格言】”高値おぼえ安値おぼえ”という心理バイアス

Category: 投資哲学
ゆきだるまです。

株の売買のタイミングを計るのは難しいですよね。相場はこちらの希望的観測など全く考慮してくれません。だからチャートに念力を飛ばしても無駄なだけですが、それでも少しでも高く売りたいし、安く買いたい。そんな投資家の心境を諫める格言がこれです。

”高値おぼえ安値おぼえ”

人はかつて経験した価格に捉われて投資判断をしがち。「またあの価格に戻るに違いない」は当にそれ。大きな潮目が変わると相場に全くついていけなくなるので、そのような悪習は早く捨てるべしということ。

昨日のNY市場でアマゾンの株価が1900ドルを超えました。

【アマゾン株価・週足】
AMZN20180809-2.png  

アマゾンは強い。ビジネスと投資の双方が強気の両輪で回っています。

自分が投資を始めた2年前の夏頃は800ドルくらいでしたが、そんな価格は単なる通過点に過ぎません。狙うべき安値も高値もない一直線の相場に必要なのは、この特急列車に今、飛び乗るかどうかの覚悟。3桁に及ぶPER(株価収益率)は投資回収に数百年かかるということなので、長期保有が出来るのはアマゾンの市場独占を信じる者のみ、そうでない人はいつでも飛び降りる覚悟が必要、これは格言が当てはまらない銘柄の例です。

微妙なのが次のようなケースです。

AT&T、配当貴族として知られ、配当率が6%を超えるこの花の蜜を吸いにいってよいものかどうか。

【AT&T株価】
T20180809.png 

自分が投資を初めて真っ先に買った銘柄です。二年前に配当4%超えの蜜の香りに釣られて40ドル近くで買いにいきました。今が32ドル台なので実に20%近く下落しています。ナンピンを繰り返しているので保有株価は下がっていますが、その心境は、いつか最初の買い値の40ドルに戻る日が来ることを信じているというもの。これは高値おぼえの例

次にナンピンをしていると最安値で買いたくなるもの、直近では30ドル付近まで落ちたことがあるので、この値段で今、指値を張って待っています。これは安値おぼえの例

しかしながら、中期スケールでみると、下降トレンド(赤補助線)を形成しています。抜本的な相場や経営状況の改善がないと40ドルの高値に戻ることはなさそうな雰囲気が伝わってきます。

これは投資格言にあるように、高値、安値といった近視眼的な捉え方をしていると大局を見誤る例になるため、相場や経営の状況を絶えず注視している必要があります。

特に古き良き大企業は安定成熟のイメージにだまされると、ゼネラル・エレクトリックの様に浮かばれない羽目に陥りますので用心です。

【GE株価】
GE20180809.png 

高値おぼえ安値おぼえ、希望的観測で買わないようにしたい。といつも考えてマス・・・

それでは☆彡
 
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2018
07.24

相場格言~人の行く裏に道あり花の山~その銘柄は何か?

Category: 投資哲学
ゆきだるまです。

人の行く裏に道あり花の山

日本証券業協会HPから

「株式投資の格言といえば、何をおいてもまず出てくるのが、この言葉である。投資家は、とかく群集心理で動きがちだ。いわゆる付和雷同である。が、それでは大きな成功は得られない。むしろ他人とは反対のことをやった方が、うまくいく場合が多いと説いている。」

今の相場観でいくと裏道は高配当株だろう。

なぜならば株価が上がらないから。

少し前までは市場全体が上げ相場だったので高配当株でも買いが入っていた。

株価が上がっていたから高配当株は人気があった。

しかも配当貴族というステイタスのおまけつき。

これこそ家宝ともいうべき銘柄。

持っているだけでインカムゲインもキャピタルゲインも狙えると。

しかし政府利上げの話が出てから様相は一変した。

利回りで債券の魅力が高くなってきた。

リスク資産である株式、それも高配当株が売られた。

それでは高配当株の企業の業績は悪くなったのか?

違う。債券との比較でリスクが相対的に高くなっただけだ。

一度売りモードに入ると売りが売りを誘う。

これまで株価に乗った利益がそぎ落とされていく。

業績が悪くなっていないのに株価が下がっていく。

これは正に裏の道。

株価の下がり切った高配当株は超高配当株になっている。

AT&T:The American Telephone & Telegraph Co.

この配当率は今や6.4%

EPS(1株利益)の見通しが3.4ドルで配当が2.0ドル

配当余力も十分にある。

PER(株価収益率)は10倍を切る勢いだ。

AT&Tはこれからの5G通信を担う時代の先端にいる。

ただ裏道には隠れた落とし穴もたくさんある。

単に不人気なら花の山だが、落とし穴があるなら避けるべきだろう。

AT&Tの決算は明日の明け方(現地16時30分)に出る。

どっちだ?
 
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2018
07.16

長期投資をするならバカでも経営できる企業にしなさい

Category: 投資哲学
ゆきだるまです。

長期投資にふさわしい企業の条件とは何でしょう?

日経新聞7月11日号にJ&Jの「折れない経営」という記事がありました。J&Jとは米ヘルスケア大手ジョンソン&ジョンソンですが、56年間増配を続ける企業を例に長期安定経営のコツのようなものが語られています。

【ジョンソン&ジョンソン社の配当額推移】
JNJ増配当歴56年

ジョンソン&ジョンソンは創業1886年、同時代に創業したゼネラル・エレクトリックを引き合いに出し、ダウ30社に残るものと去ったものの違いがある。ジョンソン&ジョンソンは75年も続く「アワ・クレド(我が信条)」という綱領をもっており、それを土台に世界の顧客に関する各種データを負い続け緻密な長期経営に取り組んでいる。

ジョンソン&ジョンソンは過去10年で事業の買収を64件、売却を42件、組織は常に新陳代謝を繰り返している。同社の実態は260社以上の米内外のグループ企業が分権的経営を担う巨大なコングロマリット。それが長期間かけて細胞をゆっくりと入れ替えるような経営を続けている。方やGEは巨大なコングロマリットを構成しながら行き詰まった。

J&JとGEで明暗を分けたのはJ&Jがカリスマをつくらなかったためだといいます。確かにGEはジャック・ウエルチ、ジェフ・イメルトといったカリスマ経営者が君臨する企業として有名でした。一方のJ&JのCEO(直近二代:ウイリアム・ウエルドン、アレックス・ゴースキー)はGEほどの有名さはありません。

カリスマ経営者の弱点を挙げると、それは代替性のなさ。カリスマ経営者の経営手法は本人のみによって可能となり、企業としては不連続な経営に陥りがちに。カリスマへの過度の依存は永続性のある経営モデルではなかった可能性があります。

スティーブン・ジョブスやジェフ・ベゾスといった型破りの創業者がいなければ今日のアップルもアマゾンもなかったことは確かですし、血管にGMが流れる女という異名をもつメアリー・バーラでなければ倒産したゼネラル・モータースの早期再生は難しかったかもしれません。ロケットは打ち上げの時に特別の推進力がいるのです。

一方で企業活動が軌道に乗ってくると経営者に求められる資質はまた別です。国を造ったら次は内政を固めるように、企業でいえば先代が築いた金の成る木をいかに枯らさないようにするかということでしょう。

タイトルに付けた「バカでも経営できる企業」とは投資家バフェット氏の発言です。バフェット氏が買いたい企業とは、金の成る木がメンテナンスフリーな状態にあり、経営者の資質に左右されずに長期安定経営が約束された企業の株です。

その代表例がコカ・コーラ社。同社の経営上の強みはコーク製法のレシピとマーケットの支配力です。奇しくもジョンソン&ジョンソン社と同じくコカ・コーラ社も増配当歴は連続56年、強固な経営基盤を築きあげており誰がトップに就いてもコカ・コーラのビジネスは簡単には揺るがないことを証明しています。

【コカ・コーラ社の配当額推移】
KO増配当歴56年

米国には配当貴族とよばれる増配当を25年以上毎年続けている企業が100社以上あります。いずれも数代にわたって配当を増加し続けられる安定した経営基盤をもった企業ばかりです。配当貴族の称号は未来を保証するものではありませんが、これまでに優良な経営を続けてきた証であることは事実です。長期投資を狙うなら、こうした企業を候補に考えていった方が良いということです。

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2018
06.19

「いきなリッチ」は投資家が目指したい理想のライフスタイル

Category: 投資哲学
 いきなリッチを目指すゆきだるまです。

6月17日の日経新聞コラムに「リーマンから10年、いきなリッチ現わる」という記事がありました。

普段から考えていた理想の投資家像でもあったので、今日の話題にとりあげてみます。

「いきなリッチ」とは日経新聞社の造語だと思いますが、結構イケてるネーミングだと思っています。一昔前の「成り金」=「贅沢者」とは対極的で、「粋(いき)なお金持ち」というた印象が伝わってきます。

いきなリッチ像
・リーマン以降の10年の間に投資や起業で億の資産をもつ様になった人
・物欲は低めで衣食住が簡素なライフスタイルを好む
・お金をかけるにしてもさりげない。
・体を鍛えるのが好き
・家族や友人と楽しむための別荘やクルーザーに興味あり

フェイスブック創始者のマーク・ザッカーバーグ氏を連想させます。
「仕事着」姿のザッカーバーグ
https://www.businessinsider.jp/

一方で「成り金」のイメージは、高価な家と車、ブランド装飾品、豪華な食事などなど物欲と自己顕示欲の強い人物がイメージされます。何となくバブルの時代で終焉を迎えた昭和の香りを感じます。

なぜこうも変わってしまったのでしょうか。

新聞コラムでは次の様に語られています。
「2008年を境に富裕層が見ている景色が違う。起業型の経営者の資産の多くは自社株で株式市場に異変が起これば資産はガタ減り、リーマン後の起業家は上の世代を見て堅実になった」

リーマンショックは色々な意味で潮目になったみたいです。

身の回りの投資家・実業家界隈を見渡してみても派手でない人が実に多いです。
「バフェット」の画像検索結果
伝説の投資家ウオーレン・バフェット氏

「bill gates」の画像検索結果
マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏

お金持ちになるための方程式の一つに倹約があります。明治から昭和にかけて希代の資産を成した本多静六博士の「4分の1天引貯金」にみるように、徹底的に支出を減らすことが資産形成の第一歩になります。

そして、貯蓄と僅かな利殖をもとに資産を長期・複利で育てていく苦労を知っている人は、お金のありがたみが分かっているので無意味な贅沢はしなくなるわけです。

逆にお金が溜まらない人とは、年収が高くても生活にかけるお金も多く、貯金をしない。リタイア後も生活水準が下げられずに老後貧乏に転落してしまう人。さらには「宝くじで1億円当たった人の末路」の様に、お金に縁のない人が急に莫大な金額を手にして人生を狂わせてしまったりもします。

お金と上手に付き合っていくためには、相応のリテラシーが求められます。私たちは学校でも社会でもお金を稼げとは教えられるけど、上手に使う方法は教えられません。お金の教育は自分で身につけていくしかないのです。

「お金が全てではない」とは云われるものの「全てにお金が必要」なのも事実なので、お金と上手に付き合っていくしかありません。その意味で「いきなリッチ」というライフスタイルはお金に愛される投資家として理想的な姿だと思った次第です。

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2018
05.30

無暗に動くな!八甲田山雪中行軍遭難事件に学ぶ危機管理

Category: 投資哲学
山が好きなゆきだるまです。

明治時代に軍隊の訓練中参加者210名のうち199名が冬の山中で死亡するという、世界最大級の山岳遭難事故が日本であったのはご存知でしょうか。

訓練で210名のうち199名が死亡って凄すぎませんか?

その殆どが凍死によるもので、だから投資と関係するのか、ということではなくて、目標を失うと人間って非常に弱いものだという例えで取り上げてみます。

興味のある方は新田次郎著「八甲田山死の彷徨」(新潮文庫、1978年)をどうぞ。結構すさまじいですよ。高倉健主演の映画(1977年)にもなりました。
「八甲田山死の彷徨」の画像検索結果

事件のあらまし

日露戦争(1904年)勃発を想定して、その2年前に日本陸軍は冬にロシア軍が侵攻して青森沿岸の鉄道が封鎖された際に、陸路で八甲田山を経由して青森~八戸ルートの踏破が可能か、雪中行軍訓練を実施

山中で悪天に見舞われ道に迷い、200名近いほぼ全員が凍死体で発見

原因は後の研究で明らかになりましたが、

気象条件が劣悪だったこと
装備が貧弱だったこと
指揮系統が混乱していたこと
情報が極端に不足していたこと
冬山に対する認識が不足していたこと

などが並びます。

端的に云ってしまうと「登山の素人が極寒の冬山に大量に入り、悪天にも関わらず行動した結果、道に迷い、指揮命令系統を失った人々は烏合の衆と化して、次々と山中に没していった」ということになります。

関連画像
明治時代だから装備が貧弱というのは当たり前です。現代の様に最新の防寒冬山装備、GPS、携帯電話、ヘリコプターなどがあれば防げたかと云えば、そうでもなく、多分同様に遭難していたでしょう。

ゆきだるまも冬山登山経験者なので語りますが、それほどに冬山の気象は厳しいのです。吹雪と霧で視界が数mもなくなるホワイトアウトと呼ばれる状態になると、自分のいる位置が分からなくなるばかりか、救助のためのヘリコプターや捜索隊の出動もできなくなるので、結局はアウトということです。

マイナス30度から40度の世界に放り出されれば、いくら最新の防寒装備をしていても凍死は時間の問題だと思います。

つまり冬山で視界不良という動いてはいけない時に動いてしまったのが最大の原因です。人間は目標(視界)が失われて歩くと「リングワンデリング」といって、真っすぐ歩いているつもりでも「同じ場所をぐるぐる回る」という現象を起こします。

登山に素人で現地の状況も分からない指揮官が、視界が真っ白になった中で「あっちだ、こっちだ」と無意味な号令を発し、更に何も分からない大量の兵卒が無暗に動きまわれば、どうなるでしょう。

遭難者の足跡をたどると、典型的なリングワンデリングの軌跡を描いています。
八甲田山遭難者位置図
出典:八甲田山死の彷徨(新潮文庫1978年)

ここで投資の話をします。

相場を冬山の気象に見立てると、悪天時に先が見通せなくなるのは山も相場も同じ、そういう時はじっと止まって動かない。山中でテントを張っていれば気象が回復するまでひたすら停滞して風雪に耐える。そうすれば遭難(凍死)は避けられる。

逆に目標(視界)を失って無暗に動いても正しい方向には進まず彷徨することになる。

今の方向感のない相場って、気象が不安定な冬山の様な感じがしています。

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