2018
07.22

株主への富の還元方法は配当金が一番良いと考えている理由

Category: 配当
ゆきだるまです。

株式会社は、株主が出資をして、その資金で事業を行い、収益が株主に還元されます。

収益還元の方法は様々で、代表的なのは配当金という形で収益が株主に配分されます。

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ただし配当には税金が掛かるため、収益で自社株買いをして1株当りの利益を高めてもらう方が価値があると考える人もいます。さらには新興企業の場合などは中途半端な株主還元は行わず収益を事業に再投資してもらった方が良いといったケースもあります。

日本の場合ですと、株主優待という呼び名で品物や自社製品の割引券の様な形で還元を受ける場合もあります。

識者の見解も様々で投資家のウオーレン・バフェット氏は「税金がもったいないので配当金よりは自社株買いの方が望ましい」としていますし、研究者のジェレミー・シーゲル博士は「Show me the Money:金を見せろ」という有名なフレーズを用いて現金の存在が企業の信用力を示すと述べています。

さらに理論的に考えるならば配当金の形で企業収益を外部に振り出すということは、大きな意味で企業資産を削りとる行為、いわゆるタコが自分の足を食べる「タコ足」だとして否定的に捉える向きもあります。

正解はありませんが、ゆきだるまとしては、株主還元は配当金の形で受けるのが一番良いと考えています。税金を取られても、タコ足になっても配当金を出してもらうのが良いと考えています。

その理由は、投資先の企業を信用しきってはいないからです。

つまり経営の悪化や倒産が考えられるから、お金はあるときに貰っておこうというシンプルな発想を持っています。

その根底には、自分も仕事で相手企業が倒産したことがあって債権回収に多大な苦労をした経験があるからです。結局は破産事件となって残余財産が破産配当金という形で債権額に応じて戻されました。

最終的には額面の20%くらい配当されて破産手続は終了。一般的に破産配当金は5%も戻されれば良い方だと云われています。

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ナニワ金融道ではありませんが、法的整理に入る前に取れるものは取れるうちに取るというのが債権回収の基本になります。

投資も同じです。

企業側に収益を預けた形にしていて大丈夫ですか?

自社株買いで1株利益を高めてもらっても、赤字経営になれば結局は収益を食いつぶされる羽目になります。

そんなのは弱小企業の話だろ、と云われるかもしれませんが、世界に冠たるゼネラル・エレクトリックでさえ収益が悪化して配当金を半減させざるを得ない状況に陥っています。超がつくくらいの大企業であっても油断はできません。自分もGEの株を買っていたので、投資の世界でも取りっぱぐれに遭遇してしまいました。

私が配当金を重視するのは、こうした経験があるからなのです。

配当金に税金が掛かる?
社会コストだと思えば良いじゃないですか。

タコが自分の足を食べる?
まだ足があるだけ良いじゃないないですか。

お金はあるうちに回収する。

基本です。

それでは☆彡
 
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2018
05.20

株式の配当金とファンドの分配金~似て非なる両者の関係

Category: 配当
配当金も分配金も好きなゆきだるまです。

投資家に収益を還元する現金のことを、株式では「配当金」、ETFや投資信託を構成するファンドでは「分配金」と呼んでいます。

配当金も分配金もどちらもお金です。どちらも資産の一部が投資家に払い出されるものです。そして、どちらにも税金が掛かります。両者の効果に差異はないように思えます。

しかしながら配当金と分配金では投資家が向ける目線の違いがあるように感じます。

犬と猫 
よくファンドの分配金の払い出しを巡って無分配型が良いという主張があります。無分配派の方の主張は「課税の繰り延べ効果」です。(収益を超えて元本まで分配するタコ配の議論は割愛します。)

つまり収益を外部に払い出すと税金が掛かるしファンドの資産も減少するので、ファンド内部で再投資をすれば非課税で基準価額(株価に相当するもの)が上がり投資効率が良くなるというものです。理論的には正しいと思います。

一方で時おりファンドの無分配論が株式の配当金の世界にも展開されることがあります。

つまり企業についても配当金を出すのは非効率だから無配当型の企業が良いということですね。無分配型の企業の例ではバフェット氏が率いるバークシャー・ハザウエイ社、アマゾンやアルファベットなどグロース系企業にみられます。

無配当にした場合、企業収益は事業への再投資か自社株買いに振り分けられることになります。事業再投資も自社株買いのどちらも非課税で株主還元がされるので、理論上は投資効率が良くなるはずです。

ならば、株式も無配当が良いという主張には違和感があります。

株式の世界では無配当論が必ずしも受け入れられていないことです。超優良企業と云われたAT&Tやフィリップモリスが無配で良いかと問われても困ります。

なぜか?

”一企業の今日の収益が明日も残っている保証がないから”

そして
"全ての企業が収益を事業に再投資して上手く回るわけではないから"

さらに、配当課税に加えて、配当落ちで株価も下げるくらいなら、逆に自社株買いで株価を上げた方が良いという意見もありますが、これにも反論がつきまといます。

自社株買いの効果が実際の株価上昇につながり続けるか疑問。また株式数が一時的に減ってもストックオプション行使等で希薄化されて投資家に有利でない形に終わる可能性もある。

つまるところ株式の世界では、バークシャーやアマゾンの様に投資家が無配当を完全にコミットした企業以外では無配当論は支持されない。課税されても配当落ちで株価が下がっても、収益があるうちに配当金の形で投資回収をしたいという意識が根底にある株主が多いというのが実際だと思います。

このあたりが、企業活動という生モノから産まれる配当金ファンドという資産管理上派生する分配金の違いともいえるでしょう。

まとめると次のことが言えそうです。

ファンド投資家は無分配を求める意見が多い。株式投資家は配当金を求める人が多い。

両者にはいつも微妙な差異を感じています。

それでは☆彡
 
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2018
05.17

下落した高配当株を塩漬けにして持ち続けるのは戦略上有効か?

Category: 配当
高配当株ホルダーのゆきだるまです。

このところ高配当株の株価が下落し続けています。高配当ねらいで保有しているAT&Tは16.6%も値下がりしてしまいました。

落下 
自分の買い値での配当利回りはちょうど5%くらいなので、3年以上保有しないと下落分を配当で穴埋めできない計算になります。こういう株をいわゆる塩漬けにして持ち続けて良いのでしょうか?

要は株価がこのまま上がらなければ3年以上たってやっとプラスマイナスがゼロに戻るという状態、3年以上も投資資金をリスクに晒して得るものなしで良いのかということです。

例えばS&P500ETFは10年間の平均上昇率が9%程度はありますから、今ここで損切りをして乗り換えれば2年程度で下落分は回復できることになりますし、その後の伸びも期待ができます。こちらの方が得じゃね?って誰もが思うわけです。

AT&Tという企業が好きなので損得抜きに株主として応援したいというのであれば別ですが、資産を有効に活用できない凍死家になる理由が問われます。

悩んだときは次の方程式を考えてみることにしています。

 期待利回り✖投資年数

期待利回りとは、それをキャピタルゲインで求めるのかインカムゲインで求めるのか、また投資年数とはその銘柄を何年持ち続けるつもりで買ったのかということです。この2つが自分の中で明確になっていないから悩むわけです。

個人的には投資年数が20年取れないのであれば乗り換えを考えた方が良いと思います。過去の実績では株価変動が常時プラスに収束するのに20年と云われているからです。

そもそも高配当株は企業の業績が成熟安定期に入ったものが多く株価が伸びる要素が少ないです。その代わり配当は安定かつ微増という特性があるので長期投資にこそ適した銘柄になるわけです。

ウサギとカメでみれば高配当株は明らかにカメなので、短距離走にカメを出すのは戦略が間違っています。長距離走であれば3年程度の窪みもカメならば乗り越えられるはずです。

遥かの山 
ただし、これまでの議論は企業経営が確かな銘柄についてなので、配当の原資になる収益が怪しくなった企業の株は速攻で売却すべきです。そのために決算ごとに点検が必要ですし、20年も付き合うのはかなり大変です。長期投資は持つだけなのでカンタンだと云われますが、相当の覚悟と忍耐も必要だと肝に銘じるべきであると考えます。

それでは☆彡
 
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2018
04.29

老舗企業の高配当化には星が滅びる寸前の危うさを感じる

Category: 配当
SFが好きなゆきだるまです。

これまでの短期決算の状況を眺めていると、伝統的な老舗企業の株価が落ちて高配当化が進んでいるように見受けられます。

(老舗企業の高配当化の例)

 エクソン・モービル(XOM)→配当4%超え
 フィリップモリス(PM)→配当5%超え
 AT&T(T)→配当6%超え

どれも長期投資家には人気の銘柄ばかりでしたので話題になりましたが、果たして老舗・高配当株は買いなのでしょうか?

今日はGWでもあるので、少し空想的な話も織り交ぜて考察してみたいと思います。

企業と株の成長については星の一生に通じるものを何となく感じています。

星の一生
引用:玉川高エネルギー宇宙物理研究室 

【第一段階】どんな企業も最初は小さな存在だったと思います。空の星になる前の雲のような存在として小さな分子が宇宙空間を漂っている段階です。

【第二段階】時が経つにつれて企業も輝き始めた星のごとく成長していきます。この段階では利益は外に吐き出さず、自分が光輝くために再投資されて業績をどんどん伸ばしていく段階です。いわゆるグロース(成長)の過程にあり、配当は出さなくても企業の成長自体に魅力があって株価が上がっていきます。

【第三段階】そして企業も成熟期に入ると、利益が安定的に生まれる様になり、事業に再投資しなくなった利益で配当金を出すようになります。企業は大規模化して成長は緩やかになり、それに見合って配当金も少しずつ増えていきます。星が大きく安定的に光を放っている段階です。

【第四段階】そのうち配当金の額がどんどん増えて高配当化が進むと、企業たる星は赤色巨星化して爆発、業績が配当を上回れずに株価が下落して星の一生を終えることになります。

今の老舗・高配当株は星に例えるとどの段階なのか?

昨今の老舗企業は株価が落ちて相対的な配当利回りが高くなったものが多いです。株価が落ちるのは二通りあって、他の人気商品に投資マネーを移すために株が売られる場合と将来収益が見込めなくなって株が売られる場合があります。

前者の投資マネーの移動に関していうと、アマゾンの様にガンガン業績を伸ばしている成長企業に投資先を乗り換えたり、安全資産である債権の利回りが高くなったので投資資金の置きどころを変えたりする場合です。このように業績とは無関係に株価が下がって高配当化した場合は、迷わず「買い」です。

しかし後者の業績悪化の場合は要注意です。配当が4%を超えるような企業は収益に占める配当の割合(配当性向)が高くなってきている場合が多いからです。米国には配当は増やし続けるものという企業哲学があり、成長余地が少なくなった企業は、いずれは配当の伸びが収益の伸びを突き破る日がやってきます。
交差点  
例えばAT&Tなどは、毎年の増額幅は短期1セントベースでしか増額していません。1セントというと米国通貨の最小単位ですから、もはや増配は限界に来ている感じです。

そして、ロイヤル・ダッチ・シェルの様に収益を上回る配当を続けるなど既に配当政策が限界を超えている場合もあります。

それでも、配当を減らすということは経営者失格の烙印を株主から押されることになるので必死です。それが出来なくなったのが、

ゼネラル・エレクトリック!
GE20180428週足 
配当を半減したら株価も半減しました。自分も大分痛い目に遭いました。

よく高配当株は下落相場に強いと云われますが、今後の見通しが危うい高配当株は逆に売られやすくなるのではないかという気もしています。特に最近、老舗の高配当株が良く落ちるのを見てそう感じる次第です。

老舗の高配当企業は、業績と配当の伸び、そして配当性向をみると、星でいうところの爆発寸前の赤色巨星化しつつあって、投資対象としての幕を閉じようとしているのかもしれないとも感じる今日この頃です。

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2018
04.10

単純な話として配当が出るとその分の株価は下がるのか?

Category: 配当
ゆきだるまです。

配当が出ると株価は下がるのか?

投資信託で言い換えると分配金(配当金)が出ると基準価額(株価)は下がるのか?

という問いにも通ずることになりますが、ファンドの場合は答えが明確でイエスとなります。ファンドの基準価額の計算式は次のとおりとなります。

 基準価額=純資産総額÷総口数

分配金の仕組み
(図引用:一般社団法人投資信託協会HP)

図にあるファンドの財産は構成銘柄の元本にあたるものと個々の配当金や利息等による収益で成り立っており、分配金はその一部を払い出す行為となります。いずれも図でお分かりの様にファンドの財産が削られるので総口数が変わらなければ基準価額は減少することになります。

ファンドの分配金については、余談でが収益以上に元本も削って払い出しを行う「タコ配型」を問題視する意見や収益部分でも分配をすると課税されるので分配収益も留保しておく方が望ましいなどの議論がよくあるところです。

いずれにしてもファンドの場合、基準価額はファンドマネージャーが設定するものなので、分配金を払ったら自動的に基準価額も下がることになります。

では株式はどうでしょうか?

同じ理屈で云えば株式も配当金を支払ったら株価は下がるのでしょうか?ファンドと株式の値付けの違いは、前者はファンドマネージャーが機械的に行い、後者は市場(投資家)が心情的に行われることです。

理論株価の算出法は諸説あって、いずれも期待する利益として配当金は株価を決定づける要因となります。そのため、市場が効率的であれば期待利益である配当金を払い出した後は、その分の企業資産が減少するので株価は下がることになります。

単純な話として株価40ドルの銘柄があった時に配当が1ドル払い出せば、その瞬間は39ドルになるのが普通で、他に特殊な下落要因がなくて38ドルになれば下がり過ぎということになります。逆も然りです。

配当対象者は権利確定日に企業側が決定します。従ってその翌日(権利落ち日)以降に株を売っても配当がもらえることになります。よく日本株で株主優待取りをする時に権利落ち日に一斉に株が売られるのがその例です。

優待取りではないですが米国株でも配当取りなる現象はあるのか調べてみました。銘柄は高配当株のAT&Tです。

【AT&T:権利落ち日における株価下落額と配当額の関係】
T配当と下落額の関係
図の下落額は権利確定日と翌日(権利落ち日)の終値の差をとったものです。過去21回の配当に当たって13回は配当額以上に株価が下落してことを示しており、6割くらいは売られ過ぎだと云えます。また直近では6回連続で下落額が配当額を上回っています。

効率的市場仮説という考え方がありますが、こうした短期の値動きではブレが出るので有利な方に株価が動いた時はラッキーです。つまり高配当株は何時買うかという目安として、権利落ち日を狙うと良いということがいえます。

なお、権利落ち日は各企業のIR情報でみるかDividend.comでの各銘柄のDividend historyの項目で調べることができます。EX-Dividend Dateが権利落ち日(Ex-は無くなってしまうの意味で、権利喪失を表します。)なので、その前日が権利確定日(配当対象者を決定する日)となります。

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