2018
04.10

単純な話として配当が出るとその分の株価は下がるのか?

Category: 配当
ゆきだるまです。

配当が出ると株価は下がるのか?

投資信託で言い換えると分配金(配当金)が出ると基準価額(株価)は下がるのか?

という問いにも通ずることになりますが、ファンドの場合は答えが明確でイエスとなります。ファンドの基準価額の計算式は次のとおりとなります。

 基準価額=純資産総額÷総口数

分配金の仕組み
(図引用:一般社団法人投資信託協会HP)

図にあるファンドの財産は構成銘柄の元本にあたるものと個々の配当金や利息等による収益で成り立っており、分配金はその一部を払い出す行為となります。いずれも図でお分かりの様にファンドの財産が削られるので総口数が変わらなければ基準価額は減少することになります。

ファンドの分配金については、余談でが収益以上に元本も削って払い出しを行う「タコ配型」を問題視する意見や収益部分でも分配をすると課税されるので分配収益も留保しておく方が望ましいなどの議論がよくあるところです。

いずれにしてもファンドの場合、基準価額はファンドマネージャーが設定するものなので、分配金を払ったら自動的に基準価額も下がることになります。

では株式はどうでしょうか?

同じ理屈で云えば株式も配当金を支払ったら株価は下がるのでしょうか?ファンドと株式の値付けの違いは、前者はファンドマネージャーが機械的に行い、後者は市場(投資家)が心情的に行われることです。

理論株価の算出法は諸説あって、いずれも期待する利益として配当金は株価を決定づける要因となります。そのため、市場が効率的であれば期待利益である配当金を払い出した後は、その分の企業資産が減少するので株価は下がることになります。

単純な話として株価40ドルの銘柄があった時に配当が1ドル払い出せば、その瞬間は39ドルになるのが普通で、他に特殊な下落要因がなくて38ドルになれば下がり過ぎということになります。逆も然りです。

配当対象者は権利確定日に企業側が決定します。従ってその翌日(権利落ち日)以降に株を売っても配当がもらえることになります。よく日本株で株主優待取りをする時に権利落ち日に一斉に株が売られるのがその例です。

優待取りではないですが米国株でも配当取りなる現象はあるのか調べてみました。銘柄は高配当株のAT&Tです。

【AT&T:権利落ち日における株価下落額と配当額の関係】
T配当と下落額の関係
図の下落額は権利確定日と翌日(権利落ち日)の終値の差をとったものです。過去21回の配当に当たって13回は配当額以上に株価が下落してことを示しており、6割くらいは売られ過ぎだと云えます。また直近では6回連続で下落額が配当額を上回っています。

効率的市場仮説という考え方がありますが、こうした短期の値動きではブレが出るので有利な方に株価が動いた時はラッキーです。つまり高配当株は何時買うかという目安として、権利落ち日を狙うと良いということがいえます。

なお、権利落ち日は各企業のIR情報でみるかDividend.comでの各銘柄のDividend historyの項目で調べることができます。EX-Dividend Dateが権利落ち日(Ex-は無くなってしまうの意味で、権利喪失を表します。)なので、その前日が権利確定日(配当対象者を決定する日)となります。

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2018
03.22

FRBの利上げ決定にみる高配当株投資家の立場

Category: 配当
ゆきだるまです。

FRB(米連邦準備理事会)が21日(日本では22日明け方)のFOMC(米連邦公開市場委員会)で昨年12月に続き利上げを決定しました。年4回の利上げが噂される中で、今回の決定は年3回を維持、利上げ幅は0.25%とするもので、利上げ加速の危機はひとまず解除された形で終わりました。

しかしながらFOMCの出した声明では、雇用情勢は堅調で物価上昇も今後続く見通しをもっており、更なる利上げの可能性は残しています。

2月5日のパウエルFRB新議長の利上げ観測発言で世界的な株価急落を誘発したのは記憶に新しいところです。FRBの重要な仕事の一つに金利によるインフレコントロールがあり、歴史的には金利設定が市場暴落を誘発する要因となっており投資家にとってはデリケートな話題となっています。

【米長期金利と株価調整】  引用:エコノミスト(3/28号)
利上げと市場暴落 

これまで株式相場の緩やかな上昇気流に乗って誰もがリターンを出してこれましたが、これから先の見通しは一変していく感じです。先に記事にもしましたが、ウオーレン・バフェット、ビル・ゲイツの両賢人がリーマン級の市場暴落を予測しており、油断は禁物です。

(過去の記事)バフェットとゲイツ~二人の賢人が予言する大暴落の到来

これからの株式相場と高配当株戦略について

2月初の株価一斉下落で高配当株も一緒に下落をしていきました。高配当株は従来から市場の下落局面に強いと云われてきただけに戸惑われた方も多いと思います。

そうです。高配当株は金利上昇とは相性が悪いのです。

もう少し補足をすると、金利が上がると既存の債権が売られて利回りが上がることになります。投資家はリスクの高い株式から債券に乗り換えていくため株価が下落していく構図になると理解をしています。

FRBは今後の利上げの余地を残しており、長期債の利回り(現在2.91%)も高止まりが続きそうです。裏を返せば高配当株の株価がしばらく冴えないものになるとみています。

では、高配当株に見切りをつけるべきか?

逆です。株価が下がれば更に配当利回りが良くなるのでむしろ買いです。高配当株で長期投資を目指す者は株価下落を喜ぶべきだと思います。株価は市場が付けるものであり、企業収益が健全なのに市場のトレンドで株価が下がったようなときは当に買いなのです。

まあ、買い急げというものではなく、株価を気にせずにいつもどおりコツコツと買い増していったら良いと思います。

また来たる暴落に備えて、バフェット氏が「冷静でいれば暴落は好機となる」と株主に宛てた手紙で述べているとおり、現金余力は残しておいた方が良いかもしれません。

それでは
 
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2018
03.20

高配当株を見下すのは10年早い!

Category: 配当
ゆきだるまです。

高配当株を否定的に捉える意見があります。主な理由は2つで、市場平均に勝てない配当に課税されてリターンが劣るというものです。

高配当株の是非は各々の投資戦略によるので、一概には優劣は決められないというのが私のスタンスです。また個人的には高配当株が大好きです。そこで、

今日は高配当株の応援演説をしてみたいと思います。

まず高配当株を定義します。配当率が3%以上で連続増配当をしている財務的に健全な企業の株を高配当株と呼ぶことにします。(株価下落で配当率が高くなっただけのポンコツは除きます)。私の持ち株でいくと、コカ・コーラAT&Tが該当します。

そもそも高配当株の生い立ちを考えると、最初から高配当だった銘柄はないと考えています。はじめは配当は出さずに収益を事業に再投資をして成長する段階があります。そのうちに事業が安定・成熟してきて潤沢なキャッシュフローを獲得できるようになるのと同時に事業に再投資しきれなくなり配当の形で株主還元を行うようになります。

例えばグロース銘柄でも前者はアマゾンやアルファベット、後者はマイクロソフトやアップルを連想していただくと良いかもしれません。そして長年たつと高い配当を出してもキャッシュフローが安定して高配当株になっていくわけです。つまり高配当株は優れた経営基盤を獲得したうえでの成果なのです。

次に「SHOW ME THE MONEY!:金を見せろ!」という有名なフレーズがあります。実業界では「現金」を重んじます。これは経験からくる自論でもあるのですが、現金を用意できる企業は強いです。帳簿上の数値は良くても現金に勝る説得力はありません。配当というのは株主に現金を持っていることを証明する行為なので何よりも強いわけです。

事業再投資、内部留保など課税回避を尊ぶ声もありますが、今日のお金が明日まで残っている保証は何もありません。お金は「ある時」に回収するが鉄則です。配当よりも自社株買いが良いという声もありますが、これも株主還元として継続性があるか疑問です。また自社株買いをして株価を上げても業績不振に陥いって株価が下がれば全く無意味になるからです。

配当が尊いのは長期投資の中でも利益確定を段階的に行っていけるからです。そのことがリスクの低減になる効果は評価して良いと考えます。

次に高配当の効果について2つの例をお示します。

1つ目はコカ・コーラ社の増配当事例です。
20171205041421bc7.png

55年間増配当を続けるエクセレント・カンパニーです。この株も10年保有すると配当額は約2倍になります。現在の配当利回りが3.5%なので、過去の実績並みに増配当があるとすると10年で配当利回りは7%になる計算です。

年間7%の配当ってどうですか?不安定な株価と違って、安定した配当で年利7%の現金が手に入るのは悪くはないと思います。

2つ目はAT&Tでの配当再投資による複利効果の事例です。

AT&Tは5%を超える配当が魅力です。増配当はコカ・コーラほどではなく10年で6%、20年で7%になる見込みです。それよりも配当を再投資して買い増しを続けると10年で8.8%、20年で16.0%にもなる見込みです。

(試算の前提)
・過去10年のトレンドから今後も毎年0.04ドルの増配当があるものと仮定
・株価は39.2ドル、配当率5.0%と仮定
・今後、20年にわたり株価は固定、単純推移と配当再投資の2パターンを試算
・再投資にあたっては税額等30%を控除

【AT&T:配当実績(過去10年)と配当推計(将来20年)】
T配当予測~2037 
タイトルに書いた「高配当株を見下すのは10年早い」というのは、高配当株は10年持てば素晴らしい成果を生み出してくれる金の卵に変身するということが言いたかったわけです。しかも不安定な株価という形でのリターンでなく、現金配当という確実な形でのリターンをもたらすことに注目してみてください。

長期投資はウサギとカメのレースみたいなものです。どちらが勝つかは分かりませんが高配当株の今後の見通しが立てやすいというメリットは何ものにも代えがたいと考えるところです。

それでは
 
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2018
03.11

高配当株で1億円作る!(ダイヤモンドZAi4月号から)

Category: 配当
ゆきだるまです。

今さらな感じですが、2月発刊のダイヤモンドザイ4月号を何気に読んでいたら日本の高配当株特集をやっていました。



米国株を始めてから日本株はすっかりご無沙汰になってしまったので、日米での高配当戦略の違いなど興味深く読みました。内容のご紹介方々コメントをしていきます。

乱降下の今こそ高配当株を買うべき3つの理由
1 高配当利回りは割安の印で株価上昇の余地が大きい!
2 相場全体が逆風になっても配当が支え値下りしにくい
3 配当で安定収入を得ながら値上りをあせらず待てる!

米国の高配当株に傾倒していると「日本の高配当戦略って長期保有を前提にしていない」のがよく伝わってきます。基本リターンは株価で取りに行く姿勢を強く感じました。

つまり配当は株価が上がるまでの小遣い稼ぎという程度で、配当金の積上げで蓄財するとうスタンスはありません。こういうところに日米の企業文化と投資戦略の違いを感じます。

凄いと思ったのは、次の高配当株で1億円を達成した8人の投資ワザ!
1 利回り3%でテーマ性アリの財務優良株で株価6倍を実現!
  事例)株価600円(配当率3%)が1年3ヶ月後に4000円で利益確定等
  成果)1500万円→1.5億円(5年)
2 利回り4%で買って3%割れで売り、配当と値上り益を両取り!
  事例)配当が2年で50円→75円(15%UP)株価は3年で200%増等
  成果)3000万円→1.4億円(7年)
3 業績好調な連続増配株の長期保有で利回り14%超!
  事例)5年で配当利回りが4%→14.2%、株価は10倍に上昇等
  成果)4000万円→2億円(14年)
4 急落で大幅割安の大型株を買い4ヶ月で200万円超の利益をゲット!
  事例)三井住友FGを配当率5.13%の時に取得、4ヶ月後に株価40%上昇で利確等
  成果)400万円→6000万円(8年)
5 株主還元に積極的で1株益が伸びる株を超長期保有!
  事例)14年9月に取得したハウスコム(3275)の株価が2.5倍に成長する等
  成果)130万円→1.3億円(9年)
6 安値圏で買って長期保有し40年で資産2.5億円に!
  事例)長期保有を前提に割安株のコツコツ買いで値上りを待つ等
  成果)5000万円→2.5億円(40年)
7 売上増が続く新興・中小型株で資産の成長と高配当を実現!
  事例)割安で配当率の高くなった成長株で値上がり益を狙う等
  成果)600万円→5億円(12年)
8 高成長や構造転換で大化けが見込める高配当株に注目!
  事例)7に同じ
  成果)3000万円→6000万円(3年)

これらの投資成果は米国株目線でみると異次元ワールドですね。6番目の事例だけ馴染める感じです。他は株価の成長を期待することが主眼で高配当は割安の意味で使われています。これら成功事例の陰には数々の凍死家の姿がみえるような気がします。

ダイヤモンドザイって私も投資を始めたばかりの頃に読んでいたくらいなので読者層は幅広いと思います。この記事を見て皆、よーし高配当株やってみるか!ってなるんですよね。

更に興味深かったのが、米国株特集のコーナーも僅かばかりあって「日本株市場は投機家マーケットで、米国株市場は投資家マーケット。前者はトレーダーがちょっとした値動きで利ザヤを取ろうと頻繁に売り買いを繰り返し、後者は投資家が有望株をコツコツ買い増していくので、株価が安定的に上がりやすい」という小さなコメントが一番的を得ていた印象でした。

米国株特集にはお馴染みのたぱぞうさんやバフェット太郎さんらが登場されていて、「優良高配当銘柄の長期保有」など安心できる発言で締めくくる形になっています。
ザイ4月号米国高配当株で成功した投資家 出典:ダイヤモンドZAi4月号
私的にはここまで読んで全体像が理解できましたが、大勢の読者は日本株高配当戦略の華々しい戦績に目が奪われてしまって、たぱぞうさんやバフェット太郎さんたちの金言が届きにくい構成となっている感じでした。

こうして日米の投資戦略を較べてみると、米国株投資は地味だけど再現性が高くて万人向きの投資法だということを改めて実感した次第です。バフェット氏の云うところの「誰もゆっくりと金持ちになりたいなんて人はいない」のとおり、時間をかければ勝てる可能性の高い米国株投資に出会えて幸せだと感じました。
 
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2018
03.05

課税されても配当や分配金が重要だと考える理由

Category: 配当
ゆきだるまです。

昨日は投資信託の分配金と再投資に関する記事を上げたところ、人気ブロガーのつみたて次郎さんも同じテーマの記事を書かれていて興味深い対立点を見いだしたので今日の話題にとりあげさせていただきます。

(参考)つみたて次郎氏の記事 投資信託における無分配型と分配金再投資型の違い
    ゆきだるまの記事   S&P500投資信託の分配金はどこへいった!?

投資信託の収益について、つみたて次郎さんは無分配での非課税運用を推奨され、私、ゆきだるまは税金が引かれても分配金を求めるという主張でした。

まず先にお断りしておくと、このことについてどちらが正しいということもありません。私も理想は非課税・無分配で収益を運用した方がより大きなリターンを得られることは理解をしています。そうであるにも拘わらず課税をされても配当や分配金が出る方を選びたいと考えているのは疑り深さによるものだと思います。

疑惑 
投資信託を例に話を進めます。運用会社の方々が誠実に仕事をしてくれていることは微塵も疑ってはおりませんが、分配収益の取り扱いに関してだけは何か引っかかるものを感じています。目論見書や運用状況報告書を読むにつれて、次の思いに至っています。

分かりにくい・・・

分配金を出さずに配当収益を内部留保させることについて「課税繰り延べ」や「複利の効果」など投資家目線で運用方針が語られていますが、裏を返すと「分配する余裕がない」とも読めなくはない。純資産がたかだか数十億のファンドで配当収入が年2%だとすると数千万円、最近のサービス拡充で管理コストも上がってくると調整弁的な留保益は自転車操業状態なのではないかと思料してみたりしています。

だとするとシーゲル教授赤本にも出てくる”Show Me The Money!”「金を見せろ!」ではないのですが、分配金はもらえるうちにもらっておきたいという発想になります。

企業利益の内部留保の善悪論にもつながるのですが、「課税がされなければ留保益を死蔵させておいてもよいのか」という問いに対するえは”ノー”だと思います。無配当派の方も現在の収益を事業に再投資することで将来の収益が最大化されることが前提にあると思いますので、ここに意見の不一致はないかと思います。

利益は確定させなければ絵に描いた餅です。今「含み益がこれだけありますが課税分損をしますから繰り越しても良いですか?」と単純に聞かれても、来年はその含み益が残っているのか保証はありません。最低でも留保益でこういう事業をして更に収益を高めますという計画とセットの話だと思います。

先にゼネラル・エレクトリック(GE)に投資して少額ながらも非常に痛い経験をしました。天下のGEという看板だけで投資したようなものですので、蓋を開けたらお金がなかったという事実を突きつけられて、配当も株価も当に半減しました。株価は投資家サイドで値付けするものですが、配当は企業体力そのものなので本当に愕然としたのは記憶に新しいところです。

私は配当金が企業と投資家をつなぐ架け橋だと思っていますし、現金を出せるということが信頼の証だと思っているので、よほど素晴らしい事業計画でもない限り、無配当の企業、無分配のファンドには投資をためらってしまうのです。2割の課税はそのための安心料であれば受忍せざるを得ないと考えています。

それでは
 
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