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2018
02.18

米国のインフレ&日本の消費税、株式投資で財産を守れ!

Category: 雑感
ゆきだるまです。

米国ではインフレ進行が観察されています。これと連動して政策金利を上げる動きをみせており、最近の株価一斉下落の原因にもつながりました。

下図のとおり、2008年のリーマンショックから経済を回復させるため米国では異例のゼロ金利政策がとられ、景気の回復とともに2016年から段階的な利上げが行われてきています。
米政策金利の推移
(引用:JIJI.com)

インフレとは物価の上昇を意味します。適度なインフレは経済発展に不可欠なためインフレ率の目標値2%というのが伝統的な指標となっています。インフレを放置すると過熱してバブルを引き起こすので、政府は金利政策等によって景気コントロールを図っています。

我々消費者の立場からすると物価が上昇することはウエルカムではありません。なぜならば持っているお金の価値が相対的に下がるからです。モノの値段が年々2%ずつ上がっていくとすると、逆にお金は使わないでいると年々2%ずつ減っているということになります。

個人レベルで資産運用が必要だと云われるのはこうした背景があるわけですが、各国の家計における金融資産構成についてみてみると、米国は家計の約半分が投資に回されていますが、逆に日本は半分強がタンス預金として眠っている形になっています。

【各国の家計金融資産構成比較】
各国家計資産構成比 
日本は長年にわたってデフレ状態にあり、政府が超異例のマイナス金利政策を実施しても物価が上昇しない景気低迷が続いています。すなわちお金を寝かせておいても困らない投資などして財産を減らす必要性がないというのが実態です。

その反面、日本の消費税は、平成元年に3%、平成9年に5%、平成26年に8%と段階的に増税が行われ、平成31年10月には10%に増税が予定されています。一般消費に対して税率が10%も掛かるのですから実質的なお金の使用価値が100/110=9.1%減になっているのと同義です。インフレ率2%の騒ぎではありません。

我々が増税感に気づきにくいのは消費税が上がると企業側が値段を下げて実質的な価値差が生まれない様に努力しているからだと思います。それでも増税分の支払額が確実に上がっているものは数多くありますし、日本政府も目標インフレ率2%を掲げている以上、消費税とインフレで休眠預金の価値が減耗していくことは常に意識しないといけません。

資産を減耗から守ってくれる最適解の一つが米国への株式投資

米国株式投資界の学術的権威ジェレミー・シーゲル博士の著書「株式投資(通称緑本)」で用いられた有名な2つの図「米国の株式と債権の関係」を見てみましょう。

【名目トータルリターン】
名目リターン

【実質トータルリターン】
実質トータルリターン

これは過去200年における米国の各金融資産への投資リターンを比較したものです。【名目】と【実質】の違いはインフレによる価値減の有無です。利殖のない現金がインフレには一番弱く、債権も長期的にはインフレにリターンが抑えられる形となっています。

両者を比較してみても株式投資のみがインフレの影響下にあっても一貫したリターンが得られることが分かります。これは株式投資がインフレも織り込みながら株価が成長していることにあり、市場合理性が最も反映された金融資産ということになります。

米国株式への投資は名目年利9%、実質年利6.8%のリターンが得られることを過去200年の歴史が証明しています。

稀代の投資家ウオーレン・バフェット氏も家族に対しては「S&P500に投資するのが最も良い」と指示しており、米国株式、それも市場平均に投資することが万人向きの方法であることを物語っています。

消費税10%の導入予定が1年半後に迫る中、結論としては我々日本人の財産減耗の危機から救ってくれるのはやはり米国株式への投資しかない」と改めて思い至る今日この頃です。

それでは
 
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2018
02.17

【決算】GO!コカ・コーラ!GO!

Category: 【KO】CocaCola
コカ・コーラ株主のゆきだるまです。

2月16日朝(米国時)にコカ・コーラ(KO)が第4四半期決算を発表しました。結果は良好株価上昇中! 年初水準に戻りつつあります。

【コカ・コーラ株価】
KO20180216.png 

紅茶、コーヒー、ビタミンウオーターの販売が好調でした。

売上高75億1千万ドル
は前年同期94億1千万ドルから減少しましたが、ボトリング事業の再フランチャイズ化の影響を除いた売上高は6%増加、市場予想73億6千万ドルを上回りました。 

純利益は27億5千万ドルの赤字ですが税制改革関連経費36億ドルを計上したためであり、差引では8億5千万ドルの収益が出た形になっています。前年同期5億5千万ドルでした。

調整後の1株利益(EPS )は0.39で、市場予測の0.38ドルを上回りました。

【EPS実績と予想値】
KO2017Q4EPS.png 
年間EPS1.91ドル>配当額DPS1.48ドル
配当性向:77.5%、配当利回り:3.3%(配当1.48ドル/株価45.17ドル)
配当は安泰ですね~

バークシャ・ハザウエイ社の証券取引委員会への提出書類ではコカ・コーラの持ち株4億株に変更はありませんでした。バフェット銘柄健在ですね~

本業の甘味ソーダ―飲料は健康志向の高まりを受けて低調。新年から低カロリーのダイエットコークのラインナップが充実。ジンジャーライム、ツイストマンゴ、オレンジ、辛口チェリーのフレーバー系4種類を販売。
Diet Coke
スリムなデザインがカッコ良い!日本でも早く発売して欲しい。

日本では最近話題のコカ・コーラピーチ

マジで美味い!個人的にもかなり売上げに貢献しています。

ジェームズ・クインシーCEOは「2017年の成果に満足、一年間のガイダンスを達成し、それを超えた大きな変革をもたらした。多くの作業は残るものの2018年に向けて勢いをつけていく」と語りました。2018年のEPSは2017年の1.91ドルに対して8~10%の成長が見込まれているなど、今回の決算は1年の総括としてVery Goodでした!

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2018
02.16

ダウ年始水準回復!ダウの犬は谷を這い上がれたか?

Category: 観測
ゆきだるまです。

ダウ平均株価が昨日2月14日(米国時)に年始の水準に戻りました。現在もダウ平均は上昇中です。
ダウ20180215 

ダウの犬
米国の有名な投資法に「ダウの犬」戦略というのがあります。ダウ30銘柄を配当率の高い順に並べて上位10銘柄に均等金額を投資するというものです。これにより1年間の成績はダウ平均を上回るパフォーマンスを得られることが多いことで知られています。

犬 

配当率が高いということは割安感が高いということでもあり、株価の安い「負け犬」という意味からダウの犬と命名されていますが、経営基盤が確かなダウ銘柄であればこそのバリュー作戦です。昨年であればボーイング、キャタピラーに投資した人は大きな利益を手にすることが出来ています。

今年のダウの犬と現在の成績
ダウの犬20180215  
今年の顔ぶれは以上のとおり。銘柄選定と順位は昨年末の数値を採用するのが一般的です。配当率は概ね3%を超えています。このメンバーで本年末にはダウ平均を超える可能性が高いということになります。

特に本年は最近の株価一斉下落で1月中に積み上がった含み益を全部振り落としてしまったわけですから、これらダウの犬たちは谷から這い上がってこれたのでしょうか?

ダウ平均が昨日年始水準を回復しましたが、ダウの犬全体の年始来リターンはー5.04%で大きく後れをとっています。

変動率が高かったもの上位5位とダウ平均の年始来のリターンを比べてみます。
ダウ犬20180214

ITネットワーク大手のシスコ(CSCO)はいったんはゼロ水準まで戻したものの10%近い上昇を見せています。本日の決算も良好でここから更に4%近い上昇を見せています。

【シスコ株価】
CSCO20180215.png 

エクソン・モービル(XOM)シェブロン(CVX)の石油メジャーは、期末決算が不調で株価を下げ、更に原油安も加わり他よりも大きく下げる状況となっています。共に配当利回りが4%水準にあり投資妙味があると云えます。

【原油価格】
原油先物021802015 

日用品大手のプロクター&ギャンブル(PG)は1月23日に発表した決算が不調。米税制改革関連で本国への資金還流(リパトリ)費用の計上や化粧品大手コティへの美容ブランド一部売却が重しとなり68%の減益となりました。特殊要因を除けば純益は予想値を上回っていたため今後の復調が期待できそうです。

【P&G株価】
PG20180215.png 

最後にゼネラル・エレクトリック(GE)ですが、配当金の半減と株価暴落1兆円超の赤字決算3兆円超の年金不足電力不振GE分社化・解体疑惑ダウ銘柄除外の懸念・・・悪材料の百貨店状態で株価回復の見込みは全くたたず・・・配当率が寂しく上昇中です。かつてGEホルダーだっただけに頑張って欲しい・・・

【GE株価】
GE20180215.png 

ダウの犬は、最近の一斉下落の谷から這い出し切れてはいませんが、昨年も出足は遅かったものの年末には18.1%のリターンを出しています。2018年も始まったばかりですので、これからの健闘に期待するところです。

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2018
02.15

混乱相場で買い悩む人はS&P500のコツコツ買いが一番!

Category: 試行錯誤
ゆきだるまです。

2月14日朝に労働省が発表した1月の消費者物価指数(CPI)が0.5%上昇(前月比・季節調整後)し、インフレ懸念が強まったことからNY市場は売り先行で始まりました。

【ダウ工業株価平均推移】
ダウ20180214 
2月初旬の大下落に較べれば相場のボラティリティは収束した感じがあるものの依然として値動きは小さくなく混乱相場にあるとは云えます。またダウ指数をみても1月水準までは回復していません

相場の先を見通せる投資家は別として、大方は買いを入れたいけれど、この中途半端な割安感に大枚を投じることに躊躇している人が多いのではないかと思います。

苦悩

すごく分かります。このまま回復基調に乗るなら今買わないといけないし、まだドカンと下げが来るなら待ちたいし、後で振り返った時に、この程度のリバウントで買い焦って大下げの時に弾切れになってしまうのは本当に悔しいですよね。

ゆきだるまも暴落待望論を掲げてガツンと資産を増やしたいなどと平時は考えてみてはいたものの、いざ下落相場が始まると何処で買ったら良いのかが非常に難しいということを実感しています。

誰もがバフェットやマンガーにはなれないのです。チャートは自分の意思で動いてはくれないので、タイミング投資をしようとすればするほどお地蔵さんになって動けなくなってしまうのです。

地蔵 
そこで、頭を切り替えて実践しているのがコレです。

ドルコスト平均法

こういう時は感情を排して自分を機械化・平準化するのも一つの手だと思います。定期に定額の買い増しを行うドルコスト平均法は、確率論的にはナンセンスだという意見もありますが、心理論的には非常に優れた方法だと思っています。

先は見えないながら買いモードにある相場です。ならば、一度に大金を投じず、小分けにして買い増していくのは、大負けと弾切れのリスクを低減し、様子見をしながらも停滞もしていないということは大きな前進です。

次に何を買うかということですが、小分けにして買うと手数料が掛ります。また個別株だと当り外れのリスクもあります。そこでお勧めしたいのがコレ。

S&P500など市場平均モノの投資信託

この一年くらいで投資信託の環境は格段に良くなりました。100円買い付けの誕生、経費率の大幅引下げ商品ラインナップの充実など投資信託の弱点が次々と克服されていき、正直を云うとドル建てで米国市場に直接参加しなくても円建ての投信で十分とさえ思ってしまう今日この頃です。

iFreeのS&P500かダウ30楽天VTI(全米株式)、楽天VT(全世界株式)

これらが超おススメです。何よりも投信は売買手数料が無料なので、買付額・買付回数を気にしなくて良いのが凄く良いです。

ゆきだるまは投資可能額を小分けにして楽天シリーズ(VT・VTI・VWO)の毎日買い付けを実践しています。前日よりも下げていたら買い付け額を多めにするなどひと工夫もしたりしています。

いずれ相場が収束してある程度の額が積み上がったら投信は解約してETFなどに乗り換えるつもりです。売却時に課税が発生しますが、このくらいはリスク回避コストだと思っています。

投信の更なるメリットは円建てで買い付けができることです。買い付け期間分の為替変動も織り込んでくれるので乗換時の為替ストレスもありません。2016年のブレクジッドの時も円高が夏から秋に掛けて暫く続きS&P500投信をコツコツ買い増したことで為替差益も大分載せることが出来ています。

ドルが円高106円台に突入しているので市場回復と為替のWターボも今なら狙えます。
SP500ドル・円比較 

投信は100円からでも買い付けが出来ますので、ナルホドと思われた方はS&P500投信のコツコツ買いを試してみてはいかがですか?

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2018
02.14

PFF(米国優先株ETF)から分配金、価格下落で光る高配当銘柄

高配当好きのゆきだるまです。

米国市場は再び売りが優勢に転じ不安定な値動きが続いています。そのような中でPFF(米国優先株式ETF)から2月分の分配金(1株0.19ドル・税込)がありました。

PFFの利回りは6%超水準へ

昨年は年間の分配金合計2.33ドル、この下落相場でPFF本体価額も下がっており現在の利回りは6%を超えました。

 分配金利回り6.3%=年分配金2.33ドル/現在価格36.9ドル

【PFF価格推移】
PFF価格20180213 

金利上昇局面で高配当銘柄は弱いか?

ウオールストリートジャーナルは、金利上昇局面ではディフェンシブ株は通用しないというコメントを出しました。つまり安全資産の債権で利回りが取れるのならリスクの高い株式離れが進むということです。

金利上昇予測から10年債の利回りが3%近くまで上昇しています。

下のチャートは高配当銘柄であるAT&TとPFF(米国優先株式)と10年債利回りの価格を比較したものです。AT&Tと10年債利回りには逆の相関関係がみられ債権利回りが上がると高配当銘柄は価格を落とす傾向にあります。

PFFも普段は値動きの少ないことで有名でしたが、下のチャートをご覧いただくと債権利回りとは微妙ながら逆相関の関係を形成しています。

【高配当銘柄と10年債利回りの価格推移】
PFFと10年債利回りとTの価格推移

ウオールストリートジャーナルにあるように高配当株から債権に乗り換えた方が良いのでしょうか?

それは逆です!

株価が下がると配当利回りは更に高くなります。キャピタルゲイン(価格差)を狙うのであれば不利ですが、インカムゲイン(配当)を狙う投資家にはまたとないチャンスです。AT&Tは配当利回り5%超えで、連続増配当歴34年の配当貴族です。価格が下がっても配当が減る心配がない最高の銘柄です。特に今回は好決算であったのに市場の一斉下落に引きずられて価格を下げているのでお得感が増しています。

PFFの分配金は減らないのか?

PFFについては2007年設定なので分配金のトラックレコードが少ないのが難点です。複数銘柄によるETFなので配当貴族の様に分配金が経年的に増加していくという性格のものではありません。

【分配金額の年額推移】 ※2007年は途中開始のため割愛
PFF分配金推移2008-2017年(年額)
【PFF価格の推移】
   PFF株価推移20171211
今回の下落前でも5.7%程度の利回りがあり、価格チャートの様に値動きが非常に少ないため5%台後半の分配金は安定して入っていたことになります。

PFFは2008年~2009年の金融危機で大きく価格を下げています。PFFは金融株を中心に構成されているため金融危機に直面して売りが殺到したものだと思われます。暴落前に較べて1/3程度まで落ち込んだ形になっており、PFFは金融危機に弱いというのが定評です。

それも逆です!

金融危機に直面しても分配金は減っていません。ウエルズ・ファーゴなど金融株は金融危機の時に真っ先に減配しており、本PFFにもウエルズ・ファーゴが組み込まれています。なぜPFFの分配金は減らないのか?

PFFが優先株の集合体だからです。

優先株とは議決権がない代わりに配当利回りが高い株式です。金融機関などは普通株式の発行が容易ではないので緊急で資金調達が必要な場合に優先株を発行するケースが多くなります。

優先株は誰が買うかというとまとまった資金を緊急で用立てられる大口投資家です。「バフェット・優先株」でぐぐると事例がざくざくと出てきます。リーマン・ショックの時にゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ、ゼネラル・エレクトリックらの超メジャーがバフェット氏に泣きついて、優先株と引き換えに緊急の資金援助を得ています。

ゴールドマン・サックスについては、バフェット氏がアイスクリームをしゃぶりながら10%の利回りなら買ってやると言った逸話もあります。(参考)Market Hack記事

つまり普通株は減配できても、優先株は減配などできない代物なのです。例えばバフェット氏に対して神頼みの優先株を発行しておいて減配などしようものなら完全にアウトでしょう。他の発行先も大なり小なり同じだと思います。

だとすればリーマンの時に投げ売りした投資家は馬鹿を見たことになり、逆に底値で拾えていた人は利回り20%近いお宝をゲットできたことになります。

まとめ

金利上昇局面でPFF(米国優先株式)の価格が減少しており、分配金利回りが6%超えの水準にあります。

分配金は優先株式という減配されにくい性格を持っていることから安定した利回りが期待できます。ただし優先株は短期で買い戻されたり、普通株に転換されたりするためETFの組入れ状況により分配金の額は変動します。

普段は眠たいくらいに値動きが安定しているので、今回の価格下落はインカムゲインを狙う投資家にはチャンス到来だと考えています。

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2018
02.13

ジム・クレイマーに学ぶ「メガボトム(大底)」の見極め方

Category: 投資哲学
ゆきだるまです。

週が明け米国市場は買い一色で始まりました。50日線に向けて値を戻しています。
ダウ20180212 
これは調整の嵐は過ぎたのか、一時的なリバウンドなのか、気になるところです。

一斉の買いが入ると下落の時に「不安」になる気持ちと裏腹に買い遅れないか「焦る」気持ちが沸いてくるものです。大体こういうところで押し目を追っかけて買ったりすると再び逆落としにあったりして良いことがありません。

下落の底を一体どうやって知るか?

米国カリスマトレーダーのジム・クレイマー師の著書「株式投資大作戦」に実践を通じて得た経験が書かれているので簡単にご紹介したいと思います。

ジム・クレイマー 
ゆきだるまはこの本が大好きで、シーゲル博士の「株式投資の未来(赤本)」「株式投資(緑本)」が理論や戦略を学ぶ書であれば、ジム・クレイマー師の「株式投資大作戦」は投資の心構えや実技を学ぶ書として非常に役に立っています。

「株式投資大作戦」の8章に「株価の大底をこうして見極める」という章があります。

師はこれまでの20年間(2006年まで)4回のメガボトムを経験。①1987年のブラックマンデー、②1990年の第一次イラク戦争、③1998年のロングターム・キャピタルの破綻、④2002年~2003年のITバブル崩壊、これらの実践を通じて得たノウハウが記されています。

もし「あなたは何で食べていますか」と聞かれたら、私は株価のボトムを見抜く能力で食べているといいたい。株価はファンダメンタル価値に照らして不当に安すぎる水準まで売りたたかれる時がある。私はいつもそういう状況を狙って投資する。

ダメな例
・チャートを信じる
・証券会社アナリストの詐欺まがいのボトム宣言を鵜呑みにする

大底のシグナル
1 ニューヨークタイムズ指標
 市場の悲鳴がニューヨークタイムズの一面を飾ると悪材料は出尽くしたとみる。
2 インベスターズ・インテリジェンス指標
 同社発表のブル・ベア比率でベアが60%を以上になれば安全圏と判断できる。
3 株式投信の解約率の上昇
 毎週金曜日にAMGという組織が発表する数値で資金流出の度合を測る。
4 パニック度を測るVIX指標
 指数が40を上回ると市場全体がパニックに入ったことを示す。40を上回る状況が三週間目に入った頃が最高の買い場。30以下の時は見せかけのボトム、35になっても「出動」ではない。
5 需給のバランスを映すオシレータ
 オシレータのバランスが崩れた時、指標がマイナス5あるいはそれ以下は大きな買いのチャンス。

師はチャートなど不確実なものを頼りにせず、市場センチメントを徹底的に把握しろと主張しています。大底とは売る人と売るモノがなくなった状態、つまりトコトンまで売りつくされたかを如何に見極めるかが大事だと伝えています。売りのクライマックスは出来高が加速度的に上昇して終わるという現象でも分かると述べています。

シグナルの例は、日本では馴染みのないモノもあり全てを把握することはできませんが、VIXなどはデータとして直ぐに取れるので十分参考になります。今回はVIXも一瞬だけ40を超える場面もありましたが、VIXひとつとってみても、これが3週間続かないと真の大底には到達しないということです。

【VIX指標】
VIX20180212.png 
これから先、大きく売りぶつけてくる手合いがなければ、メガボトムまでは到達しそうにもないかもしれません。すると暫くはボラティリティが高いだけの相場が続く感じですね。

ジム・クレイマー師の「株式投資大作戦」は連休に読み返してみましたが、本当に良書なのを改めて実感しましたので、未だの方には是非ご一読をお勧めをいたします。

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2018
02.12

【SPXS】下落相場で爆益を上げる劇薬銘柄

ゆきだるまです。

本日は祝日の月曜日。日本市場は休場でも米国市場は平常日です。先週に引き続き今週も怒涛の相場が吹き荒れそうです。

1月30日頃から始まった米国市場の一斉下落、トランプ氏の大統領当選以来、ずーっと上げ相場が続いてきたので平和慣れした人たちが悲鳴をあげました。

早々に売り抜けた人、爆損状態で狼狽売りした人、勇敢にナンピンした人、固まってしまった人、様々な人間模様が交錯しています。それでも下落時に利益を上げる人もいるわけです。

サーフィン 

下落相場で利益を上げられる貴重な銘柄がコレ!

SPXSDirexion Daily S&P 500 Bear 3X ETF

S&P500の逆数で3倍の値動きをするベア型レバレッジETFです。最近脚光を浴びているSPXLの逆神、下落相場でのみ活きる幽閉のモンスターです。

珍しくS&P500が下落したら大暴れ!(1月30日から2月6日の6営業日のチャート)
SPXS-SP500.png
S&P500が▼8.5%下落SPXSは+25.0%のリターンを叩きだしています。

しかし上げ相場になると全く逆に3倍の動きで値が落ちていくので、早く手じまわないと危険です。

【SPXS1年間買い持ち】
SPXS-SP500の1年
赤枠が今回の暴騰箇所で、残りの期間はS&P500の上昇と裏腹に3倍で値落ちを続けています。ちなみに赤枠に至るまでの1年間で▼50%の下落率でした。

【SPXS10年保有】
SPXS設定来
リーマンの時に暴騰したきりで、10年で▼99.6%の下落です。

下落率▼99.6%って、ほぼゼロ。買い持ちは絶対不可だと思いマス…それでもレバレッジETFだと信用取引と違って踏み上げやロスカット不全による無限責任に晒される危険性はありません。

日本では日経連動のベア型レバレッジ物とかは結構使う人があったりしますが、日本でSPXSが今ひとつ盛り上がっていないのはなぜでしょうか?

考えられる理由は3つで、
・米国市場は深夜のトレードになるので画面に張り付いていたくない。
・米国株は長期投資家(短期トレード卒業者)が多い
S&P500が下落することは稀なのでSPXSの存在自体が意識されにくい。

それでも今回の様に明らかな下落相場に直面した時は商品知識として持っていても良いかもしれません。



さて、
SPXS(ベア3倍)をご紹介したので、
対極
のSPXL(ブル3倍)にも触れておきます。

これはご存知のとおりS&P500の値動きに正数で3倍の値動きをするETFです。

【SPXLのチャート(先と同じ1月30日から2月6日の6営業日)】
SPXL-SP500.png

S&P500▼8.5%の下落に対し、SPXLは▼23.7%の下落

【SPXL10年保有】
SPXL長期保有
それでも10年間買い持ちしていると、これまでS&P500が192%の上昇に対し、今回の下落分を考慮してもSPXLは10年で1209%上昇しています

SPXSもSPXLも本来は短期トレード向きですが、SPXLは例外的に長期保有でリターンが見出せそうな銘柄であるため、ゆきだるまは宝くじ感覚で単品100ドル分を買っています。

(参考)【SPXL】S&P500ブル3倍ETFを購入

下落相場の今こそ超回復に向けて仕込みたい銘柄だと思っています。

最後にご注意ですが、2049VIXベアETNが一日で▼96%下落して繰上償還となってしまった事例もあり、信用・先物・レバレッジ物には想定外のトラブルも付き物です。SPXS&SPXLを利用の際は溶けても悔いのない金額に留めておいてくださいね。

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2018
02.11

1月末からの資産変動の確認と今後の行動計画

Category: 運用状況
ゆきだるまです。

先週1月末時点の運用状況を掲載しましたが、その後市場が大きく下落したため7営業日後現在の運用状況を比較のため掲載します。

S&P500指数は、前月末2823.81ドルから現在2619.55ドルまで7営業日で▼204.26ドル下落(▼7.2%)しました。

【S&P500価額】
SP500価額20180209  

【資産状況】
運用状況20180209-1

総括すると金曜日終値が若干盛り返したので、ポートフォリオ全体のリターンがプラス7.4%前月末からの下落率は▼9.2%でした。

市場平均の下落(▼7.2%)との乖離が大きかったのが、
 SPXL(ブル3倍) :下落率▼21.1%
 ウエルズ・ファーゴ:下落率▼17.4%
 ロイヤル・ダッチ・シェル:下落率▼13.5%
 エクソン・モービル:下落率▼12.4%
 ひふみプラス:下落率▼12.0%

こういう下落相場ではレバレッジETFの下げ率は強烈ですね。S&P500が▼7.2%の下げだったので大体3倍くらいで落ちた感じです。まあ宝くじ代わりに100ドル分しか買っていないので2千円くらいの損失でした。ははは・・・

ウエルズ・ファーゴは年末から凄い勢いで利益を載せていたので振るい落としにあった感じです。それでも保有株の含み益は残したままです。

シェルとモービルについては、原油価格も下落しており他よりも大きく下げています。

1月に仕込んだ、ジョンソン&ジョンソン、ダウ30ETF、VTIは全て高づかみの状態で落ちました。

全体的にはプラスを維持しているので悲観する感じではありません。

ポートフォリオ計画の補正

NISA枠との関係から今年の資産目標を300万円から280万円に補正します。
円グラフの薄色になっているところはまだ買い付けができていない部分で高配当銘柄とワールドインデックスに大きな隙間ができています。
ワールドインデックスは、昨日のブログでもお示ししたとおり、VT(全世界):VTI(米国):VWO(新興国)=2:1:1にすることにしましたので、現在保有分との隙間を埋めていく形になります。

(参考)【世界投資Ⅳ】新たなワールド・インデックスの配分を決定!

運用状況20180209-2 

今後の行動計画

ポートフォリオ計画の隙間を埋めるための買い付けを坦々と進めていくつもりです。できればこの下落相場の恩恵にも預りたいと思っています。

ゆきだるまは、今回の一斉下落の原因は、ヘルスケア業界の異変政府の利上げ予測長期債の利回り増加原油価格の下落という複合的な要因が重なったものの、これらは単なるトリガー(引き金)に過ぎないと思っています。

リーマンショックの様に企業収益が著しく損なわれるような事態が発生したわけではないため、今、目の前でおきているのは投資家側の不安から来るつられ売りだと見ています。
 
大体が昨年からこれだけ好調なのは変だ変だ、調整局面がいつかは来る来ると云いいながら、みんなおっかなびっくり投資資金を積み増してきたわけです。それがVIX(恐怖指数)にも現れていて、年明けから株価とVIXが同時に上がっていくという不思議な現象がそれを良く物語っています。

(参考)ダウ一斉下落!調整局面到来か?ヘルスケア業界に異変!?

過剰利益の振るい落としが終わればいずれ本来価値に収束されるべきものだと考えています。

しかしながら、一旦下落が始まると投資家心理の不安にカコつけてトレードを仕掛ける連中も動いているので値動きの粗さは暫く続きますし、50日線や200日線などの抵抗ラインを割ってしまうと一気に暴落する可能性もなくはありません。暴落には理由が無いことの方が多い」とは、多くの熟練トレーダーたちの語るところです。

買い増しのチャンスではありますが、慎重さは忘れないようにしたい。そのための行動指標としてVIX(恐怖指数)が30を超えているようなら要注意です。現時点では30を少し下回る程度です。

【VIX指数】
VIX指数20180209 
買い付けるにしても、一寸先は闇で、どうせ底などは誰にも分かりませんし、後で振り返ってみて底は思ったよりもずっと先だったと思い知ることもよくあることです。本当に大事な時に弾(現金)切れは悲しいですよね。

なので、一度に資金投下をするのではなく、手数料は掛るものの少しずつ打診買いを進めていった方が結局のところダメージは少ない。そして、これまで買いたいと思っていた銘柄に値ごろ感があったら買うという姿勢が良いと思います。

ゆきだるまは、この週末、あれもこれも買いたい病を押さえて、来週もポートフォリオ計画に本当に必要な銘柄のちょぼちょぼ買いを進めていこうと画策しています。一緒に良い買い物をしていきましょう!

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2018
02.10

【世界投資Ⅳ】新たなワールド・インデックスの配分を決定!

ゆきだるまです。

ワールド・インデックスはVT一本で良いかなと思っていたところ、ふとした疑問から試行錯誤が始まりました。今回でワールド・インデックスの配分問題を決着させようと思います。

そもそもワールド・インデックスの国・地域別の配分比率には様々な説があります。

配分方式米国:非米国代表例
①GDP25:75世界経済インデックスファンド
②株式時価総額53:47VT、MSCI AWCI
③リスク・リターン60:40シーゲル理論(VTI+VXUS)

(参考)   世界経済インデックスファンドという隠れた名品
    【世界投資Ⅰ】VTに感じてしまった素朴な疑問
    【世界投資Ⅱ】VTはこう理解してこう使うのが良い!
    【世界投資Ⅲ】シーゲル博士が米国:非米国を6:4にした理由

もう一度おさらいの意味を兼ねてそれぞれの特徴、メリット・デメリットを考察してみます。

①GDP配分方式 (データは2016年時)
GDP2016年
特徴国・地域(エリア)をベースにした生産力(=売上高)に注目
メリットエリアの人・経済の活動を直接表現した指標
デメリット売上高=収益力ではない(成長の罠というコスト高が内在)、未上場企業の活動も含まれる、多国籍企業の仕訳が出来ていないなど企業ベースの株主リターンの観点から疑問点が多い。


②株式時価総額配分方式 (データは2017年時、VTの比率)
株式資本2017年

特徴企業の国籍をベースにした時価総額(収益の期待値)に注目
メリット株価(収益の期待値)の採用、浮動株調整により株式投資に最適化された配分
デメリット未上場株の取りこぼし(特に新興国)、成長の罠(コスト高)が内在

③リスク・リターン配分方式 (データはシーゲル緑本引用)
利回りとリスクの関係
特徴域内企業のリスク・リターンの相関関係に注目
メリット適正配分値を探ることで最小リスクで最大リターンが得られる、理論的には最上。
デメリットリスク・リターンの最適配分は常に変動しており追随が難しい。最近では地域間の株価変動の相関性が高く本配分が無意味になっている。米国6:非米国4の配分比も2005年発表時のもので、新興国が織り込まれていないなど現在では採用し難い。


ここまでのまとめ(配分方式の決定)

株式投資という性格、今後のメンテナンス性を考えると②の株式時価総額方式が最適であると結論します。

世界 

ワールド・インデックスの構築(ファンドの選定と配分比)


銘柄選定と配分比の決定に当たっての原則
 ①より多くの企業を取り込む(分散性の強化)
 ②将来の変化への追随(リバランス)
 ③少ないファンド数と手数料(メンテナンス性)

ワールド・インデックスの銘柄と配分決定!
ワールドインデックス配分比   
VT(全世界株式ETF)を基軸に、VTI(全米株式ETF)とVWO(新興国株式ETF)を加えてかなりシンプルな配分を目指しました。

VTは約8千銘柄と十分な組込数がありますが、VWOは2015年に中国株Aと新興国小型株が加わり約4千銘柄強に拡充が行われたこと、また将来も見越して新興国割合を増やすべきと考え新興国割合が3割になるように配分比を決定

(参考)バンガード社・ニュース(2015年6月3日)

VTI
は全米の中小株もカバーしておりVTの米国分補強のため米国割合が全体の5割になるよう配分比を決定

【上記3ETFの組合せによる企業国籍別の配分比】

国別配分比 
【組入れ銘柄数と経費率】
銘柄対 象銘柄数経費率
VT全世界株式79550.11%
VTI全米株式36240.04%
VWO新興国株式42760.14%
*銘柄数、経費率は2017年11月30日現在

(参考)将来(2050年)の株式時価予想(シーゲル赤本より)

株式資本2050年 
まとめ


VTを基本にVWO(新興国)とVTI(全米)で補強し、銘柄比 VT50:VTI25:VWO25、国別配分比 米国50:先進国20、新興国30というシンプルな構成にしました。これによりVTで取りこぼしていた新興国が補強され、米国もVTIの導入により全米中小株全体をカバーしています。

またVT単体に較べて銘柄数で約4千が増強され、経費率もVT単体で0.11%のところ、VTI:0.04%、VWO:0.14%の全体按分で0.10%となり”若干”の削減となりました。

将来の配分変更にはVTはファンド内部のリバランス機能に期待するととともに、VT、VWOは適宜配分を見直すことになります。おそらくは現在ポートフォリオをしっかり組んでおけば今後の時価総額の伸びである程度の総額補正は自然と行われてくると考えています。

最後に本ワールド・インデックスの配分決定によりゆきだるま式の新ポートフォリオ(全体)は次のとおりとなります。

【ゆきだるま式新ポートフォリオ】
新ポートフォリオ配分  
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2018
02.09

【世界投資Ⅲ】シーゲル博士が米国:非米国を6:4にした理由

ゆきだるまです。

米国株投資界の権威ジェレミー・シーゲル博士は著書「株式投資(緑本)」「株式投資の未来(赤本)」の中で、ワールド・インデックスへの投資の重要性を強調されています。

株式投資(緑本)の一部抜粋
投資対象を米国株だけに絞るのは、投資家にとって危険な選択である。Aという文字から始まる銘柄だけに投資することを推奨する投資アドバイザーはいない。米国株だけに投資対象を絞るのは、まさに、そのような賭けと同じである。なぜなら、米国株の世界シェアは、今世紀の半ばまでに18%以下に低下してしまうからである。一方、中国株とインド株を合わせたシェアは世界の株式市場の3分の1、つまり米国の倍にまで拡大するだろう。世界中に分散されたポートフォリオを持つ投資家だけが、リスクを軽減しながら最高の利回りを収穫できるのである。

ここで今世紀半ばの状態とは次のような構成が想定されています。

【2050年の世界の株式資本】
   株式資本2050年

【2017年の世界の株式資本】(参考:VTの構成比率)
株式資本2017年

米国株:非米国株は6:4に

株式時価総額説
に従えば、2050年の米国:非米国=20:802017年の米国:非米国=53:47になると考えられます。しかしながら赤本における最終結論として、ポートフォリオの配分比率60:40を推奨しています。

わたしとしては、株式ポートフォリオの40%を国外企業に振り向ける配分を奨めたい。国外銘柄が世界市場で占める比率をやや下回る水準だ。これはリスク・リターン分析から割り出した結論で、分析にあたっては、為替変動も考慮に含めた。

シーゲル教授は国別の配分比は米国:非米国という概念をもっており、必ずしも世界全体の時価総額の割合ということを意味しているわけではありません。

赤本の例では時価総額シェア(MSCI ACWI)を引き合いに出しつつも、これを採用してはいません。それでは6:4という比率の設定根拠は何かを探っていきます。

リスク・リターン分析から割り出した結論

シーゲル博士はワールド・インデックスの構築に辺り分散性を強く意識しています。それは単に数を多くするというだけでなく、相関性も重視されています。数が多くても全てが同じ方向に動いていては分散性の意味を失ってしまうからです。

株式の他に債権をポートフォリオに組み込むのは、この相関性を重視しているからで、株式の値動きと反対の動きを示す適量の債権を組み合わせることで全体の値動きを緩和する効果が得られることは良く知られています。

シーゲル博士は国際間の株式にも相関関係がないか調べています。そして6:4の比率決定に係る根拠は次の図だと考えられます。
利回りとリスクの関係
この図は、米国株とEAFE指数(外国株)の投資割合の変化に伴う利回りとリスクの変化を示したものです。EAFEとは北米を除いた先進諸国の外国株(MSCI EAFE指数)を指し、日本も含まれています。

この図の意味するところは米国とその他先進国の株式間には相関関係がみられ、リスク・リターンが最適化される比率として米国株62.2%:外国株37.8%という結論を得ています。

つまりこの比率を整数化して6:4という最終結論に至ったのではないかと考えられます。ここで疑問があるのがワールド・インデックスといいつつ、EAFE指数には新興国が含まれていません。この最適値はMSCIコクサイ指数(日本が除かれている)に近いものです。

シーゲル博士の新興国に対する見方

少なくとも赤本でいうワールドインデックスの非米国株の概念には新興国は含まれていないと理解した方が良いでしょう。冒頭の緑本では中国・インドの新興国を引き合いに出して世界分散を強調されていますが、赤本では新興国は重用されていません

それは赤本が2005年発刊だということに留意した方が良さそうです。当時は「成長の罠」の定義を全面的に新興国に当てており、シーゲル博士は「高い成長率は、かならずしも高いリターンを意味しない」と繰返し強調しています。特に中国株バブルで株価が割高過ぎることが引き合いに出されています。

当時の時価総額割合でも新興国株は7%程度しかなく比率決定の検討から外された感じがあります。新興国の投資対象にはVGTSXというミューチュアル・ファンド(ETFではVXUSに相当)に入っている程度の扱いです。

まとめ


シーゲル博士の赤本でいうワールド・インデックスの米国:非米国=6:4の根拠はリスク・リターン分析からきている。

非米国とは米国を除いた先進国が対象となっており、当時割高感が強かった新興国は意識されていない

シーゲル流のワールド・インデックスを目指すのであれば、時価総額方式のVTにアレンジを加える必要がありそうです。当時と比べて新興国のバリュエーションが高くなっており、シーゲル博士も最近では新興国投資にも評価を改めていることから、新興国への投資割合も高めていった方が良さそうです。

ゆきだるまが考えるワールド・インデックス比率は次の機会にお示しします。

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