2018
02.20

ディフェンシブ(保守)銘柄が下落に強くなくなったという話

Category: 雑感
ゆきだるまです。

「ディフェンシブ(保守)銘柄は下落に強い」というのが投資界の定説でした。どうもその定説を覆す事態が起きているようです。

ディフェンシブ銘柄と呼ばれるものは、セクター別でいえば、生活必需費ヘルスケア公益事業が代表的なところで、市場の暴落や景気の低迷下にあっても、食事をしたり、病気のケアをしたり、電気を使ったりといった日常生活に直結した行為は変えにくいことから収益は落ちにくく株価は下がりにくいと云われてきました。

ディフェンシブ銘柄のもう一つの特徴は配当利回りの高さです。これらは老舗企業が多く事業が非常に安定しています。例えばコカ・コーラなどは、収益を事業に再投資する必要性は低く、あり余るキャッシュは株主に配当という形で還元されています。毎年増配当も行われるので、コカ・コーラは株価が上がらなくても配当で旨味が取れるのです。

【コカ・コーラ株の配当実績】
KO配当実績~2017

以上から市場の暴落や景気の低迷に遭っても、ディフェンシブ株は誰も売らないから株価も下がりにくく、むしろ高成長企業に投資していた資金がディフェンシブ銘柄に流入してくるので株価が上がるとさえ云われていました。

ゴールドマン・サックスでは、最近の一斉株安でS&P500株価指数の11セクター間の相関はかつてないほど高かったと分析しています。ゴールドマンのデータでは、S&P500指数のセクター間の3ヶ月相関は2月12日に73%に上昇。調整局面入りと判定された2月8日は72%昨年の平均(37%)の2倍近い数値です。

相関度100%というのは資産間の値動きが完全に一致していることを示し、相関度マイナス100%は完全に逆の動き、相関度ゼロは資産間の値動きに全く関連性がないことを示します。

【2月のS&P500指数とVDC(生活必需品)とVHT(ヘルスケア)の値動き】

SP500とVDC・VHT

たしかに市場平均と云われるS&P500とVDC(生活必需品セクターETF)とVHT(ヘルスケアセクターETF)が同じような値動きになっています。

投資の大原則の一つに分散投資があります。これも異なる値動きのものを多数抱き合わせることで全体の値動きを緩和させることを狙ったものですから、ポートフォリオに組み込んだアセットが千個でも一万個でも全部が同じ動きを示したら分散投資の意味が全くありません

今回の一斉株安で考えられるのは2点

1 ETFが投げ売りされた
投資銀行アナリストの分析によると、今回売られたのはS&P500構成企業であり、ETFが投げ売りされることで「悪い銘柄と良い銘柄を一緒に投げ捨てる結果になっている」と語られています。S&P500ETFは広範な銘柄とセクターに投資できることで人気の高い商品であり、市場取引の相当数を占めるため、これが大量に投げ売りされたら目も当てられません。

2 10年債の利回りが高水準になった
政策金利の引上げ強化の話に連動して10年債が売られ、逆に利回りが上昇しました。現在の10年債利回りは2.88%と依然として高い数値をマークしています。高配当株を集めたETFであるVYMの分配金利回りが2.70%であり、安定資産である債権の方が株よりも利回りが高ければ乗り換えは必至です。

先ほどディフェンシブ株は高配当が多いと書きましたが、その意味では配当利回り3%前後の株は揃って輝きを失ったことになります。

【1ケ月間の債権利回りと高配当ETF(VYM)価格の関係】
10年債利回りとVYM価格

考察
まとめると、今回の一斉株安ではディフェンシブ株も大きく値を下げました。その原因はETFの投げ売りによる共倒れによるものと、金利上昇側面にみられる債権利回りの上昇ではないかと思われます。

ここでディフェンシブ銘柄は下落に強くないならダメだと見切るのか、それとも業績・収益性に問題がないのに安値で買えてラッキーとみるかは志向性の別れるところですね。市場効率説に従えば業績・収益性に問題がなければ価格は直ぐに戻るはずだと思います。

それでは
 
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コメント
初めまして。『鎌倉見物』といいます。
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また、10記事の経験の浅いブロガーですが、今後ともよろしくお願い申し上げます。
鎌倉見物dot 2018.02.24 22:27 | 編集
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