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2018
07.09

売買手数料ゼロの円建てETFで世界分散投資をする方法

ゆきだるまです。

世界分散投資といえばバンガード社のVTとブラックロック社のACWIの2つが全世界を対象にしたオールイン型のETFとしては有名です。

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ACWIはモルガンスタンレー社が管理するMSCI指数に基づくACWI(オールカントリーワールドインデックス)をそのままETFのティッカーとしたものですが、MSCI系での世界投資は地域別にみると次の指数の合成という形をとることができます。

ACWI=MSCIコクサイ(日本を除く先進国)+TOPIX(日本)+IEMG(新興国)

VTの場合は次のような形になりますね。

VT=VTI(全米)+VEA(米国を除く先進国)+VWO(新興国)

ブラックロック社のMSCI系は昔から円建てETFも日本で上場させてきたことから、インデックス投資家の中ではこれらETFの組み合わせで世界分散投資環境を構築されてきた方も多いと思います。

昨日は当ブログでブラックロック社の日本版S&P500ETF(1655)の売買手数料が楽天証券で無料となったことを記事にしましたが、楽天証券では同じようにMSCI陣営の各地域ETFの売買手数料も無料にしているので、今日はこちらをご紹介します。

(昨日記事)祝売買手数料無料!格安S&P500ETF(1655)で新つみたて投資

(参考)楽天証券:手数料0円ETFのページにリンク

【各ETFの概要】
MSCIコクサイTOPIXIEMG
コード165714751658
対象地域日本を除く先進国日本新興国
銘柄数1,9312,0811,948
信託報酬0.19%0.06%0.23%
現在価格2,128円1,720円1,961円
出来高1,633株56,857株672株
純資産額4,943百万円175,971百万円2,734百万円
現在価格、出来高、純資産額は2018年7月6日終値の数値

銘柄数はバンガード社陣営と比べると少ないですね。VTが一本で8000銘柄なのに対し、上記3ETFの合算でも6000銘柄程度です。ちなみにMSCIコクサイ(日本を除く先進国)の米国分はS&P500(IVV)が対象になっています。信託報酬もVTが一本で0.10%に対して上記3ETFは日本以外は全て上回っています。

金額はどれも2000円近くで買えるのは非常にありがたいですね。出来高、純資産額は非常に少ないので流動性や繰上償還には留意する必要がありそうです。

リターンを比較してみます。
【先進国系5年】
MSCIコクサイリターン比較
MSCIコクサイに該当するバンガード社の指数がないためS&P500とVEA(米国除く先進国)で比較してみましたが、MSCIコクサイは2/3が米国であり、両者の中間的な成績となっています。

【新興国系・IEMG設定来】
新興国比較
両者に大きな差はみられません。長期では若干IEMGのリターンが上回っている感じですね。ちなみに銘柄数がIEMGが2000銘柄に対して中国A株を取り入れたVWOは4700銘柄近くあります。

国・地域の配分

上記3銘柄でVTでの地域配分を参考にすると以下の配分比となります。

MSCIコクサイ:TOPIX:IEMG=82:8:10

まとめ

ブラックロック社の日本版ETFが手数料無料になったことを受けて、懐かしい3ETFの組み合わせでの世界分散投資を考えてみましたが、今的な評価は正直微妙ですね。同じ楽天証券にはなりますが、投資信託でVT、VTI、VWOのシリーズをラインナップされてきており、現在的にはETFとはいえ銘柄数・信託報酬でメリットが出なくなっているMSCI系でポートフォリオを組むのはメリットを感じにくいところです。

昨日は日本版S&P500ETF(1655)の売買手数料無料はトレードまで考えれば非常に画期的だと思いましたが、同じ延長線上で世界分散投資まで新規に手を広げて考えなくてもよさそうかなと思いました。ただ一時期はこれら3ETFを駆使した円建てETFの世界分散投資がかなり流行っていたことを回想すると、一度は検証してみる価値はあったわけです。

それでは☆彡
 
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